382: 名無しさん@ピンキー 2012/12/23(日) 00:36:54.31 ID:7lfCquU6
「はぁっ……」
情欲の名残と息切れの残滓を混ぜた呼気を吐きながら、白井はうつ伏せに身を倒した。
安い枕と、安いシーツと、それなりのベッドが軽いその身を受け止めてくれる。
キルトもかけないその裸身は、湯気を上げていた。
情事の直後のシャワー。ビジネスホテルの室温を決めた相手は、低めの気温が好みらしい。
「にゃー、ため息交じりとは、ちょっとショックだぜぃ」
シャワーを浴びる様子もなく、添い寝する様子もなく。
精を放ち、ティッシュペーパーで後始末をしてから椅子に腰掛けたままの金髪の男が、言った。
「……今のは自己嫌悪のため息ですの。貴方の手腕に対する不満では、ありませんの」
頬にかかった髪を、襟元に払いあげながら言葉を返す。
彼とのコトはこれで3度目。
だが名前も、素性もしらない。
ただただ、道で行き会い、そのままホテルに入る。それだけの関係だ。
「男的立場kら言えば、それはそれで凹むものがあるんだぜい?」
「……」
失礼しましたの、とは言わなかった。
相手はきっと、碌でもない人種だ。そんな相手に気を使う必要はない。
そもそも彼の口調に、自責の念は見当たらないのだから。
「ひとつ、聞いてもいいかにゃー?」
「……名前と学校と、能力について以外なら」
特に用もなく、道を歩く。そのときに纏う衣は、常盤台のものでなく、普通の私服だ。
髪をといてある。きっと、白井が白井だとわかる者は誰もいないだろう。
「なんで俺と、こんなことしてるんだ?」
そう問いかけてこた声は、今まで聞いていたふざけた口調とは一線を画したもの。
情欲の名残と息切れの残滓を混ぜた呼気を吐きながら、白井はうつ伏せに身を倒した。
安い枕と、安いシーツと、それなりのベッドが軽いその身を受け止めてくれる。
キルトもかけないその裸身は、湯気を上げていた。
情事の直後のシャワー。ビジネスホテルの室温を決めた相手は、低めの気温が好みらしい。
「にゃー、ため息交じりとは、ちょっとショックだぜぃ」
シャワーを浴びる様子もなく、添い寝する様子もなく。
精を放ち、ティッシュペーパーで後始末をしてから椅子に腰掛けたままの金髪の男が、言った。
「……今のは自己嫌悪のため息ですの。貴方の手腕に対する不満では、ありませんの」
頬にかかった髪を、襟元に払いあげながら言葉を返す。
彼とのコトはこれで3度目。
だが名前も、素性もしらない。
ただただ、道で行き会い、そのままホテルに入る。それだけの関係だ。
「男的立場kら言えば、それはそれで凹むものがあるんだぜい?」
「……」
失礼しましたの、とは言わなかった。
相手はきっと、碌でもない人種だ。そんな相手に気を使う必要はない。
そもそも彼の口調に、自責の念は見当たらないのだから。
「ひとつ、聞いてもいいかにゃー?」
「……名前と学校と、能力について以外なら」
特に用もなく、道を歩く。そのときに纏う衣は、常盤台のものでなく、普通の私服だ。
髪をといてある。きっと、白井が白井だとわかる者は誰もいないだろう。
「なんで俺と、こんなことしてるんだ?」
そう問いかけてこた声は、今まで聞いていたふざけた口調とは一線を画したもの。
引用元: 【とある魔術の禁書目録】鎌池和馬総合 37フラグ目